月別アーカイブ: 2013年6月

これから求められる場所

ajisai

以前、一時帰国したときのトークイベントで、井口奈保さんに
ゲストスピーカーとして登場していただいたときの映像が
彼女のブログにアップされています。

奈保さんは、23歳でUSの大学院に進んで組織心理学を学び、
その5年後に日本に帰国。
TEDxTokyoの立ち上げから中核を担い、新しい組織形態を試みながら
TEDの生み出す世界観を日本に広め、
さらにCommunication Process Designerとして活躍している方。
帰国からさらに5年後の今年、再び日本を発ち、ドイツへ移住されました。

この映像は、私達のトークイベント「ローカルをデザインする ~次の世界で見てきたこと」にクロスしながら、
・彼女が考える組織論
・これから求められる場所(≒彼女が作ろうとしている場所)
というお題に応えてもらったものです。

以前の一時帰国時は、私自身、海外生活で感じてきたことが溢れて
整理できていない状態で、同時に全身で日本の空気を受け止めて
少し混乱していたころでした。
そんな当時なりに、自分が思う、みんなに伝えたいことを
覚束ないながらに彼女に伝えようとしていました。
日本と、私が見てきた世界・各地の仲間達を繋いでどんなことに挑戦したいのか。
そして彼女の日本生活5年間の、Communication Process Designerとしての
集大成ともいえる少人数セッションに参加しながら、
彼女の組織論の試みにつながる公私に渡るバックグラウンドを聞き、
私がこれから作っていきたいものに対するヒントを多く受け取ったのでした。
それらを経ての、この映像。
彼女の想いがとても詰まっています。

映像のなかで、彼女はこう話します。

自分が考える組織とは、「死」を前提とするもの。
必ず成長して、サバイブする、ということがア・プリオリである
組織論には違和感を感じている。
自分が信じる組織論は、「死」を迎えてもいい。
死に対して準備があるものなのか、突然なのか。

自分は、時間と人々の意識をデザインする。
自身がいて、そこに生まれてくるのが「場」である。

“安全に、健康”に生きて行ける場を探していく、作っていく。

死を前提とした組織。
組織は生き物で、そしてそれは“死”に得るものであるということ。
安全、健康。生きる場所。
これは私自身、南米・ブラジルで暮らして以降、心から感じるようになったこと。
日本のなかにいるだけでは感じられなかったこと。

彼女はいま、自身自身の生き方自体を作品として眺めながら、
ベルリンで新しい暮らしを始めました。

いつかベルリンに会いに行くときは、
私もその後のストーリーを話せるようになっていたいと思います。
奈保さんほんとにありがとう。


レッジョの哲学

Reggio Emilia2

Reggio Emilia again! 最後の最後に原点に戻ってきた。
レッジョエミリアへのインタビューは今日がメイン。
レッジョアプローチのスクールに先生として20年間勤めて、
今はそれを発展させる仕事に従事している方と話し込んできた。
イタリア語上達していてほんとによかった。。

私が聞きたかったこと、預かった質問を交えながら
色んな話をして気づいたのは、ここにあるのは幼児教育だけじゃない、
全てに普遍的に通じる哲学だった。
とてもシンプルだけど、簡単には実現できない。

ブラジルの尊敬すべきボス、イタリアのおじいちゃんのような
アグリツーリズモのパイオニア、今年出会った繋がりを感じた人々と同じ世界だった。
そして私の中でのハイライトは、昨日のFabLabレッジョのファウンダーと
同じことを言われたこと。
収まる場所を探していた原点のひとつとぴったりつながった。最後の日に。

もう一つ、レッジョには、地域システムがある。
これは今年アグリツーリズモ研修で学んだことと似ている。
そして日本に帰ってからの大きな仕事に確実に繋がると感じた。
まだメソッドには落とせないけど、感覚をイメージできるかどうかは、
私にとってはとても大きい。

今日話したことを反芻しながら電車を乗り継いで、
家族のような仲間がいる家に帰ることがほんとに嬉しい。
最後の晩餐!


FabLab @ Italy

FabLab

ボス(教授)にレッジョのFabLabファウンダーを紹介されて、今日は二つの場所に
インタビューに行ってきた。ひとつめは既述のレッジョアプローチのラボ。
この二箇所めが、想像以上に面白かった。(ひとつめは言うまでもなく)
ものづくりと、モノ・コトを産み出すコミュニティのオルタナティブって
こういうことかと、初めて実感を持ちました。

ファウンダーのFrancescoは建築家。だけど様々なコラボレーションで
モノを産み出すコミュニティを作りたいと動いていた人。
アムステルダムでアイデアを得て、彼のイメージを実現するために
コムーネ(行政)にピッチし、レッジョエミリアで素晴らしい場所を得て、
今はTech designerやフェラーリのエンジニア達とFabLabを動かしている。

様々なローカルの会社が案件を持ち込んで、異なる能力を持つ
FabLabメンバーと一緒に、プロダクトやサービスを生み出していく。
同じ建物にエシキビジョンスペースを持ち、

生まれたプロダクトやサービスをストーリーテリングを使って広めて行く。

さすがレッジョエミリア、FabLabのもうひとつの大きな役割は
子供に場所を解放していること。子供たちと想像し、実現し、
ラボのなかはレッジョの大人・子供が作ったものでいっぱいだった。
3Dスキャナすら自作していた。
この街で育った子供はどんなクリエイティビティを備えていくんだろう。。
隣のモデナ大学でも教えている彼は、ここの経験をそのまま
エンジニアリングの学生に持ち込んでいる。

色んなイメージが重なって、ものすごく意気投合して話し込んだ。
この場所が成功しているシークレットも教えてくれた。
イタリアじゅうでひっぱりだこの彼に、絶妙なタイミングで会えてよかった。
次はみんなが居るときにこの場所を見せたい、あの熱気は
感じてほしいからということ、そして日本で相談があったら
なんでも言ってくれと、すごく心強い言葉をもらった。

私達がこれから作って行くものは、こういうフィロソフィーに近いんだと思う。
日本に帰るのが楽しみだし、仲間を世界中につくっていきたい。


レッジョエミリア :Reggio Emilia

reggio

今週、”世界で最も優れた教育”といわれる創造的教育実践が注目される、
イタリアのレッジョエミリアのラボを訪問します。
2年前、ワタリウムでのエキシビジョンも大盛況だったあのイタリアの街、
実は私の大学院と同じ州なんです。

インタビューに時間を割いてもらえるかは未確定なのですが、
とっても貴重な機会なので、インタビューチャンスがあれば
共有させていただきたいと思っています。
もしなにかインタビューしたいことなどなどありましたら、
メッセージかコメントお待ちしています。

Does anyone have any questions about the method of the Reggio Emilia Approach which is famous as a creative education method.
I’ll visit the lab this week. Since this is unusual chance, I’d like to share this opportunity with my friends. Please let me know if you have some questions about that.

「驚くべき学びの世界展@ワタリウム」
http://www.watarium.co.jp/exhibition/1104reggio/1104images/#ex
(写真はワタリウムサイトのもの)


UBUSUNA

DSC_0323

すごい2日間を過ごしました。
長岡監督& Tom Vincent氏らによる「産土(うぶすな)」の、
イギリスDartington映画祭上映。
このドキュメントは、日本をこれから背負う人達にぜひ見て欲しい。

日本人にもなかなか触れられないような深い文化が、
ここDartingtonの人々に驚くほどに伝わり、
共感や笑いや驚き、議論を巻き起こすなんて。
有り難い瞬間に立ち会いました。

この2日間は、長岡さんTomさんあゆみちゃんと
日本の民俗学的オリジンやイギリスの歴史、これからの
日本の世代の在り方などをずっと話していました。
神山以来3年ぶりの再会と、イギリスでの出会いの不思議な巡り合わせ。
将来振り返ったときも、重要なタイミングになってくる予感…

産土のサイトはこちら。自主上映方式で広げていく予定とのことです。
興味を持たれた方は、コンタクトをぜひ。
http://nagaoka.ciao.jp/nagaoka/?page_id=21
http://saveourwoods.co.uk/articles/art/ubusuna-exploring-life-with-japans-forests/

今日は大好きな人達のいろんな大事なイベントが日本で行われていて、
日本に居れないことが少し歯がゆかったけれど、
思いきりギブするものを創っていくね。