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Tempelhof Airport

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ベルリンの象徴的なプロジェクトの一つに、空港跡地Tempelhof Airportがあります。東側勢の象徴として作られた巨大な空港は、2003年の閉鎖後取り壊されず、芝生が広がる屋外は解放してキャンプやBBQエリアとして、建物は区切られエキシビジョンやオフィス、保育施設などとして使われています。街のすぐ近くに巨大な大草原が現れたような感覚だとか。ベルリンの人達にはかなり愛される空間に育っています。

この街には壁崩壊後のゴタゴタで沢山空きスペースがあるのですが、その使いこなしがうまい。都市の成長曲線は逆側だけど、空き空間が出てきた日本に活かせることが沢山ありそうです。(逆も然り)

現在International Design Festivalの会場になっている空港跡地のOpening Eventに行ってきました。数日いると実感する、この街のアートやデザインに関わる層の厚さ。ユニークなプロダクト・プロジェクトががらんどうになった飛行場跡に並べられていて面白い。内容も面白かった。

ベルリンを歩き回って、「スペースがある」ことのインパクトを痛感しています。場所があるから実験ができ、その自由さのために人が集まり、彼らによって新しい文化が生まれ続ける。街をつくる実感値を持ったセオリーが少しずつ蓄積していきます、感謝。

※先日も書きましたが、ベルリンのこの状況は急激な変化を迎えています。この空港跡地も先日のヨーロッパ選挙時にPrivateに売られそうになり、大議論になっています。

(画像2つはGoogle先生より拝借しました)

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East Berlin

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ヨーロッパのど真ん中とは思えないような、まさにHacking Cityを体現している東ベルリン。強い文化と成熟途上の脆さに魅了されたあと、様々なインタビューやフィールドリサーチを通じてこの都市の輪郭がちょっとずつ掴めてきました。類を見ない複雑な近代史と、それにより多くの人々を物理的に引き寄せてきた25年間。ものすごく興味深いプロジェクトが起きているなか、直面している急激なジェントリフィケーション。そしてさらに対抗するボトムアップの力。背景には、壁崩壊後から続いている複雑な社会構造があります。
ベルリン、特に東ベルリンの希有な文化を絶やさず、Bottom Up Cityのオルタナティブを実現していくためにも、いまこの状況にしっかり目をむけ、他の都市の学びと繋がることは重要ではないかと、連邦政府管轄の文化事業組織の方と話していました。ほんとに学ぶことが多いし、そして伝えられることも多い都市だと感じます。
福岡とデンマークの取り組みは、ここでも多くの人を惹き付けていました。

ベルリンで考えた様々を持ち帰って、意見交換したいなあ〜

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ベルリンフィルと子どもたち

Rhythm

デンマークに到着したばかりだけどベルリンの話を。
先日、映画「ベルリンフィルと子供たち」を観ました。それは私のなかで大騒ぎになった出来事でした。ここに描かれているのは、世界に名だたる管弦楽団ベルリンフィルハーモニーと、あらゆる階層の子供たちのダンスパフォーマンスによって創り上げられた舞台のドキュメンタリー。名指揮者ラトルが始めたEducation Programの映画です。

印象的だったひとつは、番組後半まで続く、階層別の子供たちの、
明らかに異なる精神性だけでなく身体性のアンバランスさ。
同じ歳で、ここまで人は違うのか、不安を抱えるのかと。
そして鳥肌がたってしまった、圧倒的なステージ体験と、彼らの見違えるような変化。
子供たちに全力でぶつかる振り付け師など大人たちの歴史と想いが、自分たちの今も省みさせます。

これを、ベルリンフィルは、都市の楽団のEducation Programとして取り組んでいます。
音楽家の本分として、とにかく音楽技術の向上に集中しているような先入観があったけれど、音楽家たるものその力を社会に還元すべきだと始まったプログラムだとのこと。ベルリンフィルの熱烈なファンである友人は、おそらくこのプログラムを経て一時期ベルリンフィルの音楽は乱れたけれども、あるとき一気に厚みが増したのだといいます。

都市の財産である管弦楽団のありかた、その土地にいる子供たちや社会へのインパクト、そしてそれを繋げる音楽と身体パフォーマンスの圧倒的な可能性。この絶妙な循環、こういうことをつくっていきたい。

体の奥底がうずくような映画です。ぜひ見てください。

来週からベルリンに行きます。もしどなたかお知り合いがいたら教えていただけると嬉しいです。